2009年10月12日月曜日

ツバル調査

9月20日〜10月7日,JICA-JST地球規模課題科学技術協力「海面上昇に対するツバル国の生態工学的維持」でツバルに行っていました.
今回は,平行して行われる開発調査チームと合同での調査でした.

フォンガファレ中心部は,第二次大戦中の無理な沖出しの埋立が崩壊,最近になって安直なブロック護岸が行われ,これも崩壊して無惨な姿をさらしています.



しかし,ごくわずかに砂浜があり,フォンガファレ島は基本的には砂が集まる場所であることがわかります.



砂浜の再生には,かなりの量の砂の導入が必須です.
自然の州島では,大洋側礁原で大量に生産される有孔虫砂は,島と島の間のチャネルを通っていったんラグーン側に運ばれ,その後沿岸流でラグーン側海岸を運ばれ,島を創ります.

しかし外洋側からの砂の移動は,コーズウェイ(埋め立て道路)で途切れています.
コーズウェイの影響を評価するために,周囲の測量を行いました.



しかしその日は雨と風が強く,その日は部屋に戻ってツバルではじめてエアコンを「暖房」にいれたほどです.


有孔虫の生態調査は,測線調査のほか,
これからツバルにいれる有孔虫の増殖水槽の打合せと,移植マットの設置を,カウンターパートと一緒にやりました.




調査期間中の10月1日,ツバルの31周年の独立記念日があり,式典に招待され,大統領の真後ろで出席しました.
写真は20人ほどの警官隊のパレードの様子です.



記念スピーチの中で,我々の2つのプロジェクトの紹介もありました.


5年後にツバルに砂浜を再生させ,それをツバルの人たちが自立的に維持していくことが,
本プロジェクトの目的です.

茅根